くじらをたべよう

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恵比寿神社
ばんがいへん

太地町に行ってきた(9)

この一連の記事も、そろそろ終わりに近づいて来ました。
今度は、太地町に多い神社や石碑をちょっと見に行きましょうか。


恵比寿神社
恵比寿神社

太地町の周辺には、多くの神社があります。
それは恐らく、捕鯨という生業が危険なもので、それを安全に終わらせられることや、毎年同じ時期に回遊してくるクジラたちが、今年はたくさん捕れますようにという、願いのためだったのではないかと思います。
それは、人間の都合のいい願いだったのかもしれませんが、当時の太地浦の人たちは、この地でクジラを捕って暮らしていたわけですから、当然の願いでもあったでしょう。
そのせいか、この神社は恵比寿神社という名がついています。
昔は、湾などに来訪する鯨が、他の魚を呼び寄せてくれることもあり、そういった鯨を恵比寿として崇める地方もありました。
地方によっては、そういった漁獲をもたらす鯨を狩るなどとんでもないと考えていたそうですから、浦々で考え方や信仰は変わってくるのでしょう。
この太地浦では、鯨を狩り、鯨に祈ったようです。
昔はセミクジラの肋骨が使われていたそうですが、現在はマッコウクジラの顎の骨で作られた鳥居は、この町らしさを感じさせます。

祀られていた石
祀られていた石

この石が、恵比寿神社の境内に祀られていました。
鯨っぽい気もしますが、なんともユーモラスな形をしていますね。

森浦蛭子神社
森浦蛭子神社

こちらは森浦蛭子(もりうらえびす)神社。
お気づきの方もいるかも知れませんが、現在持ち上がっている「くじら牧場」の予定地である森浦にある神社です。

飛鳥神社
飛鳥神社

こちらは、例祭で有名な飛鳥神社です。
位置としては、漁港のそばにあって、結構目に付く場所なので、散歩の時にでも立ち寄るといいかもしれません。

漂流人記念碑
漂流人記念碑

そして、これが、今回太地町に来た目的の一つ、「鯨方漂流人記念碑」です。
これは、「大背見流れ」でなくなった方の鎮魂を願って建られたものです。
この石碑は、今の太地町をどんなふうに眺めているのだろうかと、そんなことを考えました。