くじらをたべよう

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This article was written on 05 5月 2012, and is filled under くじらのにゅーす.

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完成するか? クジラ牧場!

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完成するか? クジラ牧場!くじらをたべよう

最近Yahoo!のニュースに取り上げられたことで、にわかに注目を集めている太地町の「クジラ牧場構想」。
「シーシェパードへの意趣返しか?」という見方もあるようですが、実は彼らが来る何十年も前からあった話なのです。


森浦湾の様子。

森浦湾の様子。


クジラ牧場予定地

クジラ牧場予定地

アイキャッチの画像と上記の地図は朝日新聞の当該記事から借用。

捕鯨の町として知られる和歌山県太地町が、町内の森浦湾の一部を網で仕切ってクジラやイルカを放し飼いにする「くじら牧場」を構想している。観光客の誘致と生態研究が主な目的。予定地の海で真珠養殖などをしている業者との権利関係の交渉や、運営にかかる財源確保などの問題はあるが、町は3~5年後をめどに課題を解決したいとしている。
 構想では、森浦湾南部の入り江の入り口を長さ約430メートルにわたる網で仕切って巨大ないけすを造る。面積は約28ヘクタール、阪神甲子園球場のおよそ7倍の規模になる。町によると、世界的にも例のない試みだという。
 ここにハナゴンドウ、コビレゴンドウ、オキゴンドウ、バンドウイルカなどの小型鯨類を放し飼いにする。観光客らがカヤックでクジラと遊んだり、海水浴場で一緒に泳いだりできるようにする。

これが恐らく多くの人が目にしている「太地町のクジラ牧場構想」に関するニュースだと思いますが、ここでは語られていないことがあります。
それは、この「鯨を養殖する」という考えは、ここ数年できたものではなく、もっと昔に生まれたものだということです。
以下は、そのことが書かれている「鯨に挑む町(平凡社)」の結びの部分の引用です。

(前略)てっとり早くいうと、太地人は太平洋を、国際的な鯨の保育場・養殖場にしたいのである。そのために水族館をつくり、試験所・博物館を建設したいのであり、観光客にわんさと来てもらって、南国的風光を満喫されると同時に、金をうんと置いていただいて、これを太平洋鯨保育運動の資金として使用させていただきたいのである。

この文章は記述されている「鯨に挑む町」は、1965年に発行された本ですから、反捕鯨団体などが登場する前に書かれたものです。
この「鯨に挑む町」という本は、太地町の風土やそこに住む人達の人柄、そして、太地で培われてきた捕鯨の文化と歴史などを綴ったもので、その結びとして「将来の展望」をここに綴っているのです。
上記の引用部分は、次の文章へと続きます。

そのために捕鯨史の編纂や本著を観光したのである。屈曲の多い東・西・北、三方の地勢、南は果てしない太平洋、風土・気候・潮流、すべての好条件が揃っている。といって、この地に固執するほど、ケチな利己心を持っているわけではないが、太平洋沿岸を調査研究した限りでは、最適地であると思う。

つまり、この小さな「鯨の町」は、捕鯨によって栄えた街ではあるのだけれど、これからは「鯨について研究していこうとする町」として進もうとしていたわけです。
そのために、当時でも高額な資金を投じて「くじらの博物館」がつくられました。
ここが鯨類研究に最も適しているであろうと信じて、現在のまちづくりがあるのです。
まとめの文章はさらに続きます。

「まあそれは夢だね、空想だね」といわれるだろう。笑われるだろう。太地人としても途方もない大きな夢だと自認している。しかし鯨とともに生きて来た太地人は、たとえ10年かかっても、よしや100年かかっても、これが実現を見るまでは、捨ててはならぬ夢だと決意している。それが日本民族に対する、世界の諸民族に対する、太地人の背負っている任務だと決意している。
みなさんの激励と協力ををお願いする。

この文章でも書かれているように、この「クジラ牧場構想」は、多くの人の話題にされ、笑われ、批判を受けている。
当時の人達は、まさかこの町が反捕鯨活動を行う外国人に蹂躙されることなど、もちろん知る由もないわけですが、恐らくはこの文章を綴ったであろう、当時の太地町長だった庄司五郎氏は、そのことをちゃんと予見していたことは驚くに値することで、この方がどれだけ先見の明があったのかが、よく分かる内容だと思う。
ただ、やはりこの文章の存在をしっかりと明らかにし、その上でこの構想を進めるのであったなら、この文章の意味することを、しっかりと説明していたのであれば、ニュースを受け取る印象もかなり変わったのではないかと、個人的には思うんです。

と、そんなわけで、この「クジラ牧場構想」自体はかなり以前からあったことをお伝えしましたが、ここに来てそれが具体化してきたことについては、何らかの思惑があるでしょう。
どちらにしても、僕はこの構想について、もっと具体的に知っていきたいと思いますし、出来る事なら応援したいとおもいます。
かなり昔の話になりますが、日本ではミンククジラの飼育実績がある水族館もありますので、そういった過去の資料をしっかり利用して頂いて、是非5年後にクジラ牧場をオープンしていただきたいと思っています。

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